延命地蔵尊
- 店舗名
- 延命地蔵尊
- 所在地
- 本町3-11
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延命地蔵尊は、昔から参拝者が絶えない、霊験あらたかな地蔵尊として知られています。いつ通っても、線香の香りが漂っています。若い人たちの姿も目立つドブ板通りに、ひときわ異彩を放つ延命地蔵尊ですが、あまり人に知られていない歴史がありました。
昔の文献によると、このあたり一帯は海に突き出した険しい地形で、交通路といえばわずかに山すそをぬって造られた細い道だけがだったようです。そのため、この付近に下町と結ぶ素掘りのトンネルが造られました。
ところが、このトンネルは祖末で不完全なものだったことから、出水や地震なのによってたびたび落盤事故を起こし、通行人の間から多くのけが人を出したといいます。
そこでこのあたりの有志の方々の発願によってトンネルの入り口にあたる場所に地蔵を祭り、通行の安全祈念することになったのだそうです。トンネルのそばに祭られたことから”洞ノ口地蔵”と呼ばれていました。 そしてまた、明治の中ごろまでは、この付近を洞ノ口あるいは堂ノ口と呼んでいたそうです。
というわけで、この延命地蔵尊は、もともと素掘りの際の災厄を打ち消す交通祈念とともにここで事故に遭遇してけがをしたり、病気平癒を祈願する対象であったようです。
ところが、この地蔵尊の霊験あらたかなことが、いつしか近郷近在の人々に広まって、年を経るごとに信仰する人が多くなっていきました。そして、その祈願の内容も、家内安全から商売繁盛に広がり、さらに明治、大正、昭和と時代を新たにするごとに、入学祈願の信仰の対象にもなってきました。 こうしたことから、このお地蔵様を信仰すると長生きできるという神話が生まれ、いつのころから”延命地蔵尊” と呼ぶようになったといわれます。